圧倒的な努力量で成果を出す人から学ぶ・4書

圧倒的な努力量で成果を出す人から学ぶ・4書


世の中で圧倒的な業績を残せる人は、常人と何が違うのか。能力が高いから、という点もあると思いますが、やはり投入している努力量に圧倒的な差があるからだと思います。 その点をしっかり認識しないといけません。人生は長いようで短いものです。限りある時間の中で自分の能力の限界に挑み続け、圧倒的な熱量で努力を続ける人から謙虚に学ぶ必要があります。
今回は圧倒的な努力を続ける方の姿勢を学べる本を4書、紹介します。何かの参考になれば幸いです。




①:『人生の勝算』

著:前田裕二、幻冬舎文庫、2019年

人生の勝算 (幻冬舎文庫)

 テレビ番組にもよく出演されている著者。落ち着いた表情と丁寧な語り口から、勝手ながら誠実な印象を持っておりました。
 本書はそんな著者の半生が描かれています。物心ついたときから父親がいない中で、8歳のときに母親が亡くなり、そこから始まる兄との生活。
 こんな試練を乗り越えてきた方なのか、と率直に驚きました。
 社会人になってからは、外資系投資銀行への就職を経て、SHOWROOM株式会社の起業、起業後の奮闘記になっています。 著者の努力量に圧倒されると同時に、「頑張ること」とは何をすることなのか、という著者の考えにも触れることができ、自分の努力量が足りないことに気付かせてくれる、とても良い刺激を受けることができる本です。


引用
 なぜ速く成長できるのか。
 繰り返しですが、これもシンプルです。「頑張るから」です。投入努力量が、人より圧倒的に多いからです。
(中略)
 投入量が多いので、過ごしている1週間の密度は、3週間ぐらいの濃さになっていると思います。




②:『自衛隊失格』

伊藤祐靖、新潮社、2018年

自衛隊失格?私が「特殊部隊」を去った理由?(新潮文庫)

 日本体育大学から海上自衛隊へ入隊。その後に防衛大学の教官、特殊部隊の創設およびその教官を担い、42歳のときに退官するまでの著者の半生を描いた本書。
 スポーツに明け暮れた学生時代であったため、中学2年の学習レベルで止まってしまっていた著者。そこから幹部候補生になるための猛勉強の様子や、防衛大学の教官時代の熱いメッセージ。読み応えがあります。
 常に自分の「死」、隊員の「死」と隣り合わせにあった特殊部隊の厳しい訓練の様子は、文章からも強い緊迫感が伝わり、同じ日本の中でこんなすごい世界があるのだな、と国を護る自衛隊の仕事の過酷さを改めて認識させれました。

引用
 自分が知る勝利の法則「他人が真似できない量の科学的なトレーニングをこなした奴が勝つ」を強要した。すると、驚くほど彼らの競技成績は伸びた。




③:『学者になるか、起業家になるか』

著:城戸淳二、坂本桂一、PHP新書、2011年

学者になるか、起業家になるか (PHP新書)

学者(城戸氏)と起業家(坂本氏)の対談をまとめた本書。研究の話、ビジネスの話、教育の話、想像力の育て方等、内容が多岐にわたります。

本書は別記事でも紹介しましたが、今回は努力量というキーワードで紹介します。本書を読み、昔、私が学生時代に過ごした研究室の先生が、毎日夜遅くまで土日も関係なく研究する様子を目の当たりにして、 自分よりも能力の高い人が、自分よりも圧倒的な量の努力をしていれば、その「差」は開く一方であり、一生埋まるはずがないことを痛感したことを思い出しました。自分の能力の低さを呪う暇があれば、少しでも努力をするべし。

引用
 先行する賢い人が1日24時間×7日もかけて知恵を出し、仕事をしているときに、そうでない人が1日8時間×5日で勝負をして勝てるわけがありません。
 賢い人と同じ土俵に上がるためには、自分の24時間を仕事のために全部費やすことです。それが最初の壁なのです。




④:『勝ち続ける意志力』

著:梅原大吾、小学館新書、2012年

勝ち続ける意志力 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 (小学館101新書)

日本初のプロゲーマーという職種を築いたプロ格闘ゲーマー。「世界で最も長く賞金を稼いでいるプロ・ゲーマー」としてギネスにも認定された著者が語る 勝ち"続ける"ために必要なこと、成長を"続ける"ために必要なこと。  ゲームの世界のことが分からなくても、興味がなくても、著者の語る内容には普遍性があるため多くの人の役に立つことと思います。
 ゲームの道に進むことへの葛藤や悩みを感じる人間味のある著者の姿や、悩みを克服して自分が信じる道をストイックに歩み続ける姿には大変学ばされるものがあります。 本書の中に随所に出てくるウメハラ語録も、是非味わって頂きたい内容です。

引用
 ゲームや麻雀だけに心血を注いでてきた僕は、他の人より物事を知らなかった。人からすごいと褒められることより、「なんだよ、お前は。そんなこともできないのか」と罵られることの方が遥かに多かった。
 人の目なんか気にしてないフリをしながら実際は、心に負い目を感じながら、世間の目から逃れるように生きてきた。ゲーム以外の世界は、僕にあまりにもまぶし過ぎた。
 そんな僕が初めて認められた。苦しい思いをして、悩みに悩んで、そこを乗り越えてみんなに認められた。


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